「天災は忘れた頃にやってくる」、災害を忘れずに暮らすことは、地震や台風といった自然災害の多い日本で生きる一つの知恵といえるかもしれません。いたずらに恐れるのではなく、毎日の暮らしを通して、普段から防災に役立つ経験や知識を積み重ねることを目指しましょう。
今はインフラが整い、生活が便利になったため、いざというときにも役立つ経験や知恵を、日常生活の中で得る機会は減りました。それでも、知っておくだけ、あるいは一度経験しておくだけで、二度目以降は少しでも落ちついて行動できるはずです。天災は忘れてはならない存在です。
仮設トイレはいつくるの?
阪神淡路大震災の際、水道の復旧は3か月かかりました。
東日本大震災の際は3週間、熊本地震の際は1週間。災害の規模や状況によって、復旧の日数は前後しますが、最低7日分備えましょう。
1日当たり5~7回が成人の平均的な排尿回数となりますので、1人、5回×7日分=35回分が必要になります。2人家族は70回分、4人家族は140回分です。
災害時のトイレ問題は、人間の自然生理現象として速やかに解決しなければなりません。
トイレ回数を減らすために水分摂取を控える人もいますが、エコノミー症候群や脱水症状、感染症などを引き起こし、深刻な問題になることも考えられます。
災害時は安心・安全・清潔に利用できるよう準備を進めたいところです。
携帯トイレを各自で用意する場合
避難者が各自で携帯トイレを用意しておくことが、一番手っ取り早く安心・安全・清潔にトイレを済ませることが出来る方法です。
ご自宅で簡易トイレを常備していれば急な災害時にも安心して過ごすことが出来ます。
・携帯トイレ:
断水や排水不可となった洋式便器に設置し、給水シートタイプや、凝固剤タイプがある。
凝固剤で固めた排泄物は臭いを抑えるとともに、可燃ごみとして廃棄することが出来ます。
・簡易トイレ:
し尿を溜めるタイプやオガクズ等と混ぜて乾燥・焼却するタイプや、電力を必要とし、し尿を分解して貯めるタイプもあります。
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