皆さんは飛行機のトイレがどの様に処理されているかご存知でしょうか?
地上に設置されているものとは処理方法が違うという事はわかりますが詳しい仕組みはご存知ない方がほとんどではないしょうか?
今回はそんな飛行機のトイレの処理方法についてご紹介していきます。
人々が飛行機で旅行をする様になって間もない頃、トイレの汚物はそのまま飛行機から放出していたそうです。
そんな事をしたら空から汚物が降って来るのでは!?と心配になりますが、飛行機が飛んでいる高度から空中散布すると気圧の関係で霧状に粉砕されるのだそうです。
しかし技術が発達した現在のトイレでは、汚物は飛行機の中にある汚物タンクに貯められ整備の際に専用のバキュームカーによって抜き取られます。
現在、飛行機でのトイレの処理方法には『循環式』と『バキューム式』という2つの方式があります。
ここからはそれぞれの方式について説明していきます。
飛行機内トイレの処理方式
①循環式
循環式は、トイレの直ぐ下に汚物タンクがあり、水を消毒・浄化しながら循環させて便器を洗浄しています。
飛行機では、使用できる水の量が限られている為、この様な方式が使われていましたが、トイレの使用頻度が増えると
どうしても水が汚れてしまうという問題がありました。
この他にもトイレとタンクの距離が長くなると、必要な水の量が増えてしまう為、各トイレに汚物タンクが必要でした。
そこで、新たに登場したのがバキューム式のトイレです。
②バキューム式
バキューム式は、水ではなく強力な吸引力を使用し汚物をタンクまで運ぶ方式です。
その強力な吸引力は、飛行機の中と外の気圧差を利用して生みだされています。
通常飛行機が飛んでいる上空10000mでは、機内は0.8気圧、機外は0.2気圧と気圧差があります。
空気は気圧が低い方へ流れていく性質をもっていますのでその力を利用しています。
トイレで用を足した後、洗浄ボタンを押すとパイプの途中の弁が開き『ジュゴッ』という音と共に汚物はタンクまで運ばれていきます。
その後汚物だけタンクに残り、空気はそのまま機外へ排出されるという仕組みになっています。
上空での気圧差を利用しているならば離陸前の地上ではトイレが使用できないのでは?と疑問に思いますが、気圧差がない時には
バキュームブロアという掃除機を大きくしたような器械を使用してタンク内の気圧を下げる事によって人工的に気圧差を作りだしていますので地上でも問題なく使用する事が出来ます。
バキューム方式であれば、汚物タンクを一か所に集約でき、また使用する水の量もわずかですので近年ではバキューム方式のトイレがメジャーになっています。
今回は、飛行機のトイレの処理方法についてご紹介して参りました。
ご紹介したバキューム式のトイレは、最近は新幹線等でも使用されているので出会う機会も多いかもしれません。
次に飛行機や新幹線を利用した際、トイレを使用する事があれば是非今回ご紹介した仕組みを思い出してみてください。
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