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お風呂のお湯がクサイ場合の原因と対処法

「お風呂のお湯が下水臭い!?」と思う場合、

その臭いの原因は細菌です。

「お風呂のお湯が細菌だらけという事は、洗面台から出るお湯もキッチンから出るお湯も細菌だらけなの?」

と思われた方も居られるかもしれませんが、少し違います。

給湯器は一つでも、飲用と浴室用は釜が別に設けられています。

よって、浴槽のお湯が細菌だらけであるからといってキッチンや洗面台のお湯も細菌だらけになってしまうのかといえば、そうではありません。

今回はお風呂のお湯がクサイ場合についての原因と対処法についてご紹介致します。

 

細菌にも様々な種類がありますが、細菌が繁殖する原因として、一つ目は人間が菌を付着させたまま入浴する事が挙げられます。

人間も実は様々な細菌を付着させているのです。

2つ目は追い焚き配管内での細菌や微生物の繁殖が挙げられます。

せっかく浴槽を洗って清潔にしても、菌を保有している追い焚き配管から新たにお湯が流れ出てくるのであれば、台無しですね。

 

では先ず、人間が付着させている菌とはどのような種類があるのか挙げてみます。

 

人間が付着させている主な細菌

 

①黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌は、食中毒の原因となるだけでなく、おでき、にきびや、水虫等に存在する化膿性疾患の代表的な菌です。

 

②大腸菌

幼いお子様等が、きちんと洗えていないまま湯に浸かると大腸菌がお湯の中に混ざってしまいます。
大腸菌は、腸内細菌で人の大腸に存在し、感染すると腹痛や下痢を起こすことがあります。食中毒とも呼ばれています。

 

③緑膿菌

緑膿菌は、ほかの病原菌と一緒に感染することが多く、人の腸や鼻の粘膜に存在します。
抗生物質に抵抗性が強く、人体だけでなく、空気中にもたくさんの細菌が浮遊しています。

 

④枯草菌

空気中や枯れ草・土の中など、あらゆる場所に存在する細菌です。もちろんカビ菌のように家の中や風呂場にも浮遊しています。

 

⑤レジオネラ菌

土の中や水環境に普通に存在する菌で、レジオネラ症やレジオネラ肺炎等の原因になります。
幼児やお年寄り、あるいは他の病気などにより体の抵抗力が低下している人に発病のおそれが強いといわれています。

 

細菌の繁殖条件

 

人が湯に浸かると皮脂やその他汚れ成分や塩分なども染み出すので、それらは細菌や微生物のエサとなり繁殖します。

細菌や微生物の繁殖に最適な条件をまとめると、下記のとおり3つ挙げられます。

 

  • 水分
  • 栄養分(皮脂や水垢、入浴剤等)
  • だいたい30℃~40℃の温度

 

お察しの通り、浴槽は菌の温床地帯というわけですね。

よって、洗濯で先日のお湯を使うという事もあまりお勧めしておりません。水の節約を考えた場合、前日入浴した残り湯を流用する事は良い案なのですが、

せっかく洗った衣類も洗濯機にも菌が繁殖してしまうからです。

 

前日入浴した残り湯を洗濯に利用されたい場合は、残り湯を消毒する薬剤がホームセンターやドラッグストア、インターネットショップなどで販売されて

いますので、そういった薬剤を利用してみてはいかがでしょうか。

 

追い焚き配管内たまり湯も細菌だらけ?!


 

ここでは「たまり湯」とは、浴槽内に溜めた湯ではなく、追い焚き配管内に溜まった湯の事を指します。

浴槽の中にある循環金具(丸い金属のフタのようなもの)と給湯器を繋ぐ追い焚き配管は、

「送り配管」と「戻り配管」の2本の配管があります。

 

送り配管……浴槽のぬるいお湯を給湯器に送る役割。

戻り配管……給湯器で温められた熱いお湯を浴槽に戻す役割。

 


浴槽循環金具

浴槽のお湯に混じった細菌や汚れは、追い焚きを行う事で追い焚き配管内にも循環されるので、

入浴後、浴槽の湯を排水しても、追い焚き配管内には菌が繁殖した湯が残ってしまうというわけです。


追い焚き配管の種類

 

・強制循環タイプ(1つ穴タイプ)

浴槽内側横面に穴が1つあります。
内部で配管が分かれる追い焚き配管で、給湯器に内蔵したポンプにより強制的にぬるい
お湯を取り込み、沸かしたお湯もまた同じ穴から出る仕組みになっています。
自然循環タイプに比べると汚れや菌はたまりにくいです。
しかし長い配管を要するのでその部分に雑菌がやや繁殖しやすくなります。

 

・自然循環タイプ(2つ穴タイプ)

浴槽内側横面に穴が2つあります。
ぬるくなったお湯を追い焚き配管内部に取り込む役割と、沸かしたお湯を浴槽に戻す役割で2つあります。
お湯がゆっくりと循環するので、強制循環タイプに比べると汚れや雑菌が増えやすくなります。

 

このように、追い焚き配管内も実は汚れているという事がわかりました。

浴室の壁や床、浴槽内のお掃除をされる方は多いかもしれませんが、その掃除と同じように追い焚き配管内のお掃除も頻繁に行っているという方は案外少ないかもしれません。

しかし、実は追い焚き配管内の定期的なお掃除を行う事も理想といえます。菌だらけのバスタブで入浴をして、かえって不衛生になってしまうなんて考えたくありませんね。

風呂釜掃除専用の薬剤等も販売されていますが、ここからはそういった薬剤を購入しなくても比較的お家にあるものでお掃除できる方法についてご紹介していきます。

 

先ず、お風呂の使用後は追い焚き配管内にたまった残り湯も抜くようにしてみてください。

(フルオート給湯器をお使いの場合は、浴槽のお湯を抜くと自動的に、追い焚き配管内の残り湯も出し切きることが出来ています。)

 

【残り湯の抜き方】

    1. 自動湯張りボタンを押す(浴槽の栓は抜いたままにして下さい。)
    2. お湯が出始めると途中で一旦お湯が出なくなります。※この、最初に出てきたお湯が残り湯です。
    3. すぐまたお湯が出てきます。※これは給湯管からくる新しいお湯です。
    4. 3のお湯が出始めたらすぐに自動湯張りボタンを再度押して終了させてください。

 

これでようやく追い焚き配管内のお掃除準備完了です!

 

【追い焚き配管内のお掃除】

ここからがやっと本題です!
ここでは先に述べた2種類の循環タイプ別にお掃除方法をご紹介します。

 

・強制循環タイプ(1つ穴タイプ)の場合

 

<用意するもの>
酸素系漂白剤(250gくらい)
ゴム手袋
水道ホース

  1. 穴の上510cmくらいのところまで浴槽に水を張ります。
  2. 浴槽に酸素系漂白剤を入れ、かき混ぜて溶かします。溶け切らなくてもOKです。
  3. そのままお風呂を沸かします。
  4. お風呂が沸いたら23時間放置します。
  5. 時間が経ったら追い焚きをして、強制的に追い焚き配管の中にお湯を循環させます。
  6. お湯を抜き、水道ホースかシャワーの水を勢いよく出してパイプの中を洗い流して完了です。

 

・自然循環タイプ(2つ穴タイプ)の場合

 

<用意するもの>
酸素系漂白剤(50gくらい)
ゴム手袋
使い古しのタオル
水道用ホース

  1. 追い焚き配管の下の穴にタオルを詰め込み、穴を密閉します。
  2. 上の穴に酸素系漂白剤を入れます。
  3. 漂白剤を入れた穴に、溢れる寸前まで5070℃くらいのお湯を注ぎます。やかんやジョウロを利用するなど、火傷に注意して作業してください。
  4. 30~60分放置します。
  5. 時間が経ったら密閉した下の穴のタオルを取り除きます。
  6. 水道ホースやシャワーを勢いよく出して上の穴と下の穴の内部を洗い流します。

漂白剤が残らないようにしっかりと洗い流したら完了です。

※上記2種類のお掃除方法は24時間風呂の場合は適応しません。その場合は取付けたメーカーや業者に確認して頂く事をお勧めします。

 

このように、定期的にご家庭でお掃除をして頂く事で、よりキレイな状態を保つ事ができるのですが、なかなかこまめなお掃除が難しいといった方は、

先にご紹介した、「残り湯を消毒する薬剤」を利用するのも一つの方法です。

除菌剤なんて投入してしまったらその後は入浴できないのでは?と思われる方も居られるかもしれませんが、こういった薬剤は大抵、投入後にまた入浴

しても人体に害がない成分でできているので、安全に使用できるものがほとんどです。

追い焚きをする前にこういった薬剤を投入する事で、追い焚き配管内に除菌されたお湯を戻す事ができるので、追い焚き配管内での細菌繁殖を軽減する事ができます。

追い焚き配管内や風呂釜の洗浄剤も風呂水除菌剤も、ご使用の浴槽や給湯器に適しているか等はお風呂のメーカーに問い合わせて頂くか取扱説明書等で確認して頂く事をおすすめします。

 

いかがでしたでしょうか?

ご自宅の風呂水は衛生的ですか?

湯に浸かると1日の疲労を癒す効果や体の免疫アップも期待できるので、衛生的な設備で快適に入浴したいものですね。

是非これを機に浴槽内の衛生環境もチェックしてみてください。

 

 

 

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