シャワーを浴びていたら突然冷たい水が出てきて驚いたという経験はありませんか？
高齢者の場合、血圧が急上昇して体調が急変する危険性もあるため注意が必要です。
今回はどうしてお湯が急に冷たくなってしまうのか、その原因と対処法をご紹介していきます。

シャワーのお湯が急に冷たくなる原因

シャワーの出始めに熱いお湯が出た後に急に冷たい水になり徐々に適温に戻っていく現象を『冷水サンドイッチ現象』と言います。
この現象はシャワーを使用中に止めてもう一度お湯を出した時に起こります。
では一体どの様な仕組みになっているのでしょうか？

冷水サンドイッチ現象が起きる仕組み

瞬間型給湯器は、内部にあるバーナーを燃やす熱交換器へ水を通してお湯を作ります。
シャワーを止めると給湯器への水の流れは止まり、シャワーヘッドに残ったお湯は余熱で高温になります。
その状態で再びシャワーを出すと、バーナーが燃焼を始める前に熱交換機を通り抜けた冷たい水がシャワーヘッドにたまった高温のお湯の後に続けて出てきてしまいます。
その為、熱いお湯から突然冷たい水に変わってしまうのです。
『冷水サンドイッチ現象』は故障によるものではなく、給湯器の燃焼システムの仕組みによって起きる現象です。

冷水サンドイッチ現象の対処法は？

上記でご紹介した様にこの現象は故障ではなく給湯器の仕組みによって起きるものです。
しかし、高齢者がいるご家庭の場合は急に冷たい水を浴びる事によって血圧が急上昇して体調が急変する危険性もあるため対処をしておくと安心です。
ここからは対処法についてご紹介していきます。

①Q機能が付いた給湯器に買い替える

Q機能とは出始めのお湯の温度差を最小限に抑えてくれる機能の事です。
仕組みはメーカーによって違いがあるようですが、冷水サンドイッチ現象によって発生する温度差を減らしたり、お湯が出るまでの時間を短縮する事が出来ます。
最近はこの機能が付いた給湯器も増えてきているようです。

②サーモスタット機能付きのシャワー水栓に交換する

サーモスタット機能付きのシャワー水栓にはシャワーヘッドから出るお湯に水栓内で水を混ぜる事によって水温を調整する機能がついています。
この機能によっていきなり熱いお湯や冷たい水が出るのを防いでくれます。
また同じ温度に設定していても夏と冬では出て来る水の温度が変わったり、お風呂を沸かしたり追い焚きをするとシャワーの温度や水圧が変わってしまうといった場合でもサーモスタット機能付きのシャワー水栓では設定した温度に自動で調整をしてくれるため常に同じ温度で快適に使用する事が出来ます。

③身体にかける前に手や足で温度確認をする

既に実践している方も多いと思いますが、この現象が頻繁に起きるシャワーを使用している場合にはシャワーを身体にかける前に手や足で温度を確認してみてください。
しかし、こちらでは冷水サンドイッチ現象の根本的な解決にはなりません。
とはいえ、給湯器やシャワーの買い替えには数万円～数十万円と費用がかかってしまいますのですぐに交換が難しい場合にはこの対処法を行う事をおすすめいたします。

給湯器の故障が疑われるのはどの様な症状？

冷水サンドイッチ現象とは別に、給湯器を10年以上使用している場合に不具合が出てくる可能性があります。
ここからは故障が疑われる症状を具体的にご紹介していきます。

温度が低いままずっと上がらない

温度が上がらない場合、何らかの理由により給湯器内のバーナーが着火せずに熱交換器が働かないか、水流が一定にならない事などが原因として考えられます。
ガスの供給や、吸排気に問題がある場合が多いのでガスのメーターと給湯器周りを点検する必要があります。
給湯器の周りに吸排気を阻害する障害物がないか、変色・変形・水漏れ等がないか確認します。
目視で異変が確認出来た場合はそのまま放置せず、早めに専門業者へ相談してください。
設定温度通りにならない時や、設定温度よりも熱い温度になる時は燃焼ではなく給湯器自体のセンサーに不具合があることが多いです。
こうした場合も早めに専門業者へ相談する事をおすすめいたします。

いかがでしたでしょうか。今回はどうしてお湯が急に冷たくなってしまうのか、その原因と対処法をご紹介して参りました。
給湯器やシャワーの買い替えは費用が掛かる為、ハードルが高く感じますが子供や高齢者がいるご家庭では安心に繋がります。
是非記事を参考にしていただきそれぞれのご家庭にあった方法を選んで頂ければと思います。