エアコンから水漏れが！そんな時の原因と対処法とは

突然エアコンから水がポタポタと垂れてきた事はありませんか？

エアコンから水漏れが発生すると壁や床、家具・家電などが濡れてしまうだけでなく、

エアコン内部のカビや故障にもつながってしまいます。

水漏れにはいくつか原因があり、場合によっては自分で対処できるものもあります。

今回はそんなエアコンの水漏れの原因と対処法についてご紹介していきます！

エアコンから水が出る理由

まず、エアコンから水が出る理由からご説明していきます。

エアコンは冷房運転時に熱交換器と冷媒ガスによって温かい空気を冷たい空気に変えます。

この冷やされる過程によって結露が生じ、水滴が発生します。

通常はドレン管を通じて水は外に排出されますが、

不具合があるとエアコン本体から水漏れが発生する場合があります。

エアコンの水漏れが発生した場合は早めに対処する事が大切です。

エアコンの水漏れの原因

エアコンの水漏れの原因として考えられるのは主に下記の5つです。

①ドレン管の詰まり

②エアコン内部の不具合

③設置不良

④室外機・排水口の設置状況による不具合

⑤ドレン管が長すぎる

①ドレン管の詰まり: ドレン管とは、エアコン内部に発生した結露を取り除くためのもので、壁から外の室外機に通じているジャバラ状のホースの事です。ドレン管の排水口は屋外に通じているため、ほこりや虫、落ち葉などが侵入することによって詰まってしまう場合があります。排水するためのドレン管が詰まってしまうと行き場がなくなった水はエアコンの内部へ逆流してしまいます。エアコンの水漏れの多くはドレン管の排水不調によるものです。
②エアコン内部の不具合: エアコン内部に不具合が発生し、水漏れが起きている場合もあります。内部の不具合で多いのは熱交換器やフィルターの目詰まりです。熱交換器やフィルターにほこりが詰まると結露が多く発生し、排水がうまくできずに水漏れが起きてしまいます。また、結露の受け皿であるドレンパンが破損して水漏れが起きる事もあります。ドレンパンの破損は自然には発生しにくいため、取り付け時かクリーニングの際に割れてしまった可能性が高いです。ドレンパンが破損している場合は、メーカーサポートや専門業者に依頼してください。
③設置不良: エアコンの設置直後に水漏れが発生した場合は、室内機の傾きやドレン管の接続不良など業者による設置不良の可能性が高いと言えます。室内機が傾いているとドレン管に水を送れなくなり漏水が起きてしまいます。こうした場合は対応した業者にすぐに連絡し、対応してもらう必要があります。吹き出し口の片側から水漏れを起こしている場合はこの原因が考えられます。
④室外機・排水口の設置状況による不具合: 室外機の設置状況が悪く、ドレン管にたるみが起きている可能性もあります。たるみがおきているときちんと水が排水されないので、たるみを取り排水口が下向きになるようにセットしてください。この時、地面から5cm程離すと防虫対策にもなります。また、排水口が石や植物によって塞がれていたり、地面に埋まっている場合も排水が出来ないため水が逆流し、水漏れの原因となります。雨が降った後に、排水口が水たまりに浸かってしまい上記と同じ状態になる事もありますので、雨が降ったあとにエアコンの水漏れが起きた場合は、ドレン管を確認してみてください。寒冷地ではドレン管内の水が凍結し、ホース内が塞がれて水が逆流してしまうこともあります。
⑤ドレン管が長すぎる: ドレン管が長すぎるのも、水漏れの原因の1つです。長すぎるためにドレン管が曲がってしまい、水の流れが悪くなることで排水されなくなってしまいます。

ドレン管詰まりの対処法

水漏れの原因がドレン管の詰まりとわかった場合は自分で対処する事が出来ます。

ここからは詳しい対処法をご紹介していきます。

① 歯ブラシや割り箸を使って排出口の異物を取り出す: 排出口に歯ブラシや割り箸を入れ、ゴミやほこりなどの異物を直接取り除きます。排出口近くはゴミが溜まりやすく、詰まりが発生しやすいので水漏れの原因が排出口の詰まりの場合、この方法だけでも解決する事があります。
② 掃除機でドレン管の内部を掃除する: ドレン管の先にガーゼなどの布を巻き付け、輪ゴムで固定します。先の細いノズルを取り付けた掃除機を排出口にピッタリとつけ、2秒程吸い取ったらすぐにノズルを離します。巻きつけていた布を外し、ドレン管を下に向けると、水が出てきます。詰まりが完全に解消されないのであれば、同じ工程を再度繰り返してください。 ※水分を掃除機が吸い込んでしまうと掃除機の故障の原因となりますので、必ずすぐに離してください。
③ドレン詰まり専用のポンプを使用する: 掃除機でゴミを吸い取れない場合は、ホームセンターなどで購入できるドレン詰まり専用のポンプを使用します。ドレン管にポンプを差し込み、ハンドルを引っ張るだけなので扱いも簡単で掃除機の故障の心配もありません。ただし、ハンドルを押し込むと水が逆流して室内機側から漏れ出てしまうので必ず管からポンプを取り外した状態でハンドルを押してください。
ドレン管内に溜まっていた水やゴミが一気に流れて出てきたら、詰まりが解消された証拠です。

エアコンの水漏れ予防法

エアコンの水漏れを起こさないためにも日頃から予防することが大切です。

ここからは自分で出来る予防法をご紹介していきます！

■フィルターの掃除

エアコンの使用状況によって異なりますが、フィルターは月に1・2回の掃除が推奨されています。

メーカーや製品により掃除方法が異なる場合がありますので、作業前に必ず取扱い説明書を確認してください。

＜フィルターの掃除方法＞

（用意するもの）

掃除機
新聞紙
歯ブラシ
タオルや雑巾
マスク

①感電を防ぐため、本体のコンセントを抜く。: 　
②エアコン周辺の床に新聞紙を敷き、マスクを付ける。: 　
③エアコンのフロントパネルを開き、フィルターを取り外す。: 　
④フィルターの表側を上にして新聞紙の上に置き、掃除機でホコリやゴミを吸い取る。: 汚れが洗い流せる場所でフィルターの裏側から水をかけ、汚れを流す。 ※40℃以上のお湯を使用するとフィルターが変形する恐れがありますのでご注意ください。
⑤歯ブラシを使い、ほこりやゴミをフィルターの表側にかき出すようにする。: ※歯ブラシで掃除する際に力を入れすぎると網目を崩してしまうことがあります。網目が整っていないとホコリなどをきちんとキャッチできなくなってしまいますのでフィルター掃除は優しく行ってください。
⑥水洗いが完了したら、タオルや雑巾などでしっかりと水分を拭き取り、完全に乾くまで陰干しする。: ※濡れたままのフィルターをエアコン本体に戻してしまうと、ほこりやカビの温床になってしまうだけでなく、フィルターの水分が運転中のエアコン内部に入り込むと、発火する危険性もありますのでしっかり乾かしてください。
また、直射日光やドライヤー・ストーブ等で乾かすと、変形・破損の恐れがありますので必ず風通しのよい日陰で干しましょう。
⑦乾いたらフィルターを元通りに装着して、コンセントを差し込む。: 　
⑧30分〜1時間程度、送風運転する。: しばらくエアコンの掃除を行っていない場合は専門の清掃業者に依頼することも検討してみても良いと思います。エアコンの構造は複雑なため、自分で分解してしまうと元に戻せなかったり、故障する場合があります。内部の洗浄には専門技術が必要なため、専門業者に依頼すると安心です。また、メーカーは市販のエアコンクリーナーの使用を推奨していません。エアコン内部の構造に詳しくないと汚れが落としきれないことがほとんどで、クリーナーを使ってはいけない部分にかかってしまうと火災に繋がる恐れもありますので注意してください。